スマホサイト制作とレスポンシブ対応のメリット・デメリットまとめ

2023/03/27

※この記事は2023年5月2日に最終更新されました。

現在のWeb制作においてスマホ対応(モバイルフレンドリー化)は必須事項です。スマホ対応には「PCとは別にスマホサイトを作る」「レスポンシブサイトを作る」という2つの方法があり、それぞれ違ったメリットとデメリットがあります。

スマホユーザーの増加にともない、Googleはモバイルファーストインデックスを推進しています。複数回にわたって「モバイルフレンドリーアップデート」が実施され、検索順位の決定基準がPCサイトからスマホサイト(モバイルサイト)に切り替わりつつあります。

今後Googleからの低評価を避けるためにはスマホ対応が必須となります。

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モバイルファーストインデックスとモバイルフレンドリー

スマホ対応に関係する言葉に「モバイルファーストインデックス」と「モバイルフレンドリー」があります。

モバイルファーストインデックス

モバイルファーストインデックス(mobile first index)とは、Googleが打ち出した方針で、Webサイトを評価する際の主な基準を、PCサイトからモバイルサイト(スマホサイト)に変更するという考え方です。

GoogleはWeb上のデータをクローラで収集・解析し、データベースにインデックスしています。これまではPCサイトの内容をインデックスしていましたが、今後はスマホサイトの内容を優先的にインデックスしていくことになります。

つまり今後は、スマホサイトのデータ(掲載するコンテンツ)をPCサイトと同等以上に充実させる必要があるのです。

モバイルフレンドリー

モバイルフレンドリーとは、Webサイトをモバイル端末(スマホ)から快適に閲覧できる状態にすることです。

快適に、というのが非常に重要で、ただスマホから閲覧できるだけのWebサイトはモバイルフレンドリーとはいえません。スマホユーザーにとって快適なWebサイトとは、デザインやレイアウトがスマホ用に調整・最適化されたサイトです。

Googleから高評価されるためには、

  1. 1.スマホサイトのコンテンツを充実させる(モバイルファーストインデックス対策)
  2. 2.Webサイトの表示をスマホに最適化させる(モバイルフレンドリー対策)

という2つの対策が必要です。

上記を踏まえると、スマホ対応には2通りの方法があります。

<スマホ対応の方法>

  • スマホサイトを制作する(PCとスマホのサイトをわける)
  • レスポンシブサイトを制作する

スマホ対応=レスポンシブサイトというイメージが強いかもしれませんが、必ずしもすべての案件でレスポンシブ化することが最適解とは限りません。独立したスマホサイトの制作とレスポンシブサイトの制作、それぞれのメリットとデメリットをご紹介します。

別途スマホサイトを制作する

1つ目の対応方法は、PCサイトとは別に独立したスマホサイトを制作する手法です。00年代にあった携帯電話ユーザー向けの「ケータイサイト」と同じ考え方です。URLに「sp」(smartphoneの略)や「m」(mobileの略)を含むことが多いです。

スマホサイトをわけるメリット

すでに長年にわたって大規模なPCサイトを運用している場合は、新たにスマホサイトを追加する方が圧倒的に楽です。たとえば「Yahoo!」や「楽天」のような超巨大サイトを全面リニューアルするのは現実的とはいえません。

またスマホサイトのコーディング料金は、PCサイトと同じ~やや安く設定されています。案件によっては、レスポンシブコーディングの料金より、PCとスマホ合計2サイト分のコーディング料金の方が安くなる場合もあります。

スマホサイトをわけるデメリット

PCとスマホサイトをわけて作る場合、掲載コンテンツが同じであっても作業的には2サイト分とカウントします。1案件ごとにディレクション費や基本料金を設定しているHTMLコーディング代行業者に依頼すると、コーディング料金が高くなることがあります。

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各種データも2種類用意しなくてはなりません。コンテンツ更新時には、PCとスマホの両方のHTMLファイルを更新しなくてはいけないので、管理・運用にも手間がかかります。またユーザーが分散するため、規模の小さいサイトほどGoogleからの評価が下がる可能性が高くなります。

レスポンシブサイトを制作する

レスポンシブサイト(レスポンシブウェブデザイン)は、アクセスする端末の画面サイズに応じて表示方法を変えられるサイト(デザイン)です。1つのHTMLファイルに対して複数のCSSスタイルを適用させることでレスポンシブ対応が実現できます。

Googleはクローラ巡回の手間を減らすため、レスポンシブ対応を推奨しています。

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レスポンシブ対応するメリット

端末(ブラウザの横幅)に応じて適用するCSSスタイルを変えることで最適なデザインのWebページを表示できるので、用意するHTMLファイルやURLは1つだけで済みます。当然コンテンツの更新もHTMLファイル1つを更新するだけでいいので、管理・運用が楽です。

閲覧環境によってユーザーが分散されないので、Googleの評価も高くなりやすいです。新しくWebサイトを制作する場合はもちろん、古いWebサイトを全面リニューアルする場合もレスポンシブ対応することをおすすめします。

レスポンシブ対応するデメリット

一般的にレスポンシブコーディングはHTMLコーディングよりも料金がかかります。ページ単価だけでなく基本料金も高く設定しているHTMLコーディング代行業者もあります。納期も通常コーディングより多めに必要になります。

というのも、複数のデザインを実現するためには複雑なCSSが必要になるからです。既存サイトのリニューアルでも、全体を新たに作り直す場合と同程度の納期と費用が必要になるくらい工数がかかります。

まとめ:増加するスマホユーザーへ配慮する

すでにPCとスマホのユーザー数は逆転しています。重要なのはレスポンシブ対応そのものではなく、スマホユーザーにとって閲覧しやすいWebサイトを制作すること、つまり「モバイルフレンドリー」を常に意識することです。プロジェクトの規模や、運用フェーズの手間を考慮してスマホへの対応法を選択しましょう。

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