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予算オーバー!? コーディング料金が高くなる理由とは?
HTMLコーディング代行業者を利用するときに気になるのが費用感です。コーディング料金は工数(作業量)に応じて決まります。コーディング料金が予想より高額になった場合に考えられる理由や、安く抑えるコツを解説します。
HTMLコーディングを外注依頼するにあたって、「費用感」を基準に代行業者を選ぶ人は少なくありません。予算に限りがある以上、外注費は可能な範囲で安く抑えたいと考えるのは当然のことです。
それでは公式サイトの料金表を見比べて、最も安いHTMLコーディング代行業者を選べばいいのかというと、そうではありません。なぜなら料金表の価格はあくまで目安であって、依頼内容次第でコーディング料金が高額になる可能性もあるからです。
コーディング料金はどのようにして決まるのでしょうか。想定よりコーディング料金が高額になった場合に考えられる理由や、安く抑えるコツをご紹介します。
コーディング料金の内訳
多くのHTMLコーディング代行業者は、「ディレクション費」+「基本料金」+「ページ単位の料金(ページ単価×ページ数)」+「オプション料金」という料金体系を採用しています。短納期を希望する場合は「特急料金」が必要です。
<コーディング料金に含まれるもの>
- ディレクション費
- 基本料金
- ページ単位の料金(ページ単価×ページ数)
- オプション料金
- 特急料金
コーディング料金が想定より高額になった場合に考えられる理由は、以下の2パターンです。
1.着手した時点で発生する費用(ディレクション費、基本料金など)を計算していなかった
2.追加の費用(オプション料金、特急料金など)が発生した
費用感のズレが問題になりやすいのは、2のケースです。追加の費用が必要になる理由を解説するまえに、コーディング料金に含まれる各費用をご紹介します。
ディレクション費
ディレクション費は、文字通りディレクション業務にかかる費用です。一律の料金ではなく「コーディング料金全体の○%」というように、制作費に対する割合で設定されます。というのもディレクションの必要性やかかる労力は、案件によって異なるからです。
<ディレクション業務の例>
- 発注者の要望をヒアリングする
- 案件に必要な人員を集め、作業を割り振る
- 進捗を管理する
大規模案件や開発が難しい案件にはきめ細かいディレクションが欠かせません。逆に小規模で作業内容がシンプルな案件では、ディレクションは不要です。また発注者が実作業レベルまで把握して具体的に依頼できる場合も、HTMLコーディング代行業者がディレクションする必要はなくなります。
すべての案件でディレクション費を徴収する代行業者もあれば、ディレクションが必要な案件のみ要相談としている代行業者もあります。フリーランスのHTMLコーダーは要望のヒアリングから納品まで1人で作業するため、ディレクション費を徴収しない人が多いです。
基本料金
基本料金は作業内容やページ数に関わらずすべての案件で発生する費用です。作業着手料と考えてさしつかえありません。例えば作業量が極端に少ない案件など請け負うと赤字になるケースがあるため、基本料金を設定することですべての案件において最低限の利益を確保できるようにしているのです。
基本料金には基本のCSS作成費が含まれていることが多いです。基本のCSSとは個別のページではなく、Webサイト全体に適用されるものです。数千円程度のページ単価に対し、基本料金は1万円~5万円程度と高価なので、ページ単価の安さだけに注目していると思わぬ出費の原因になります。
最低着手金も基本料金と同じく、最低限の利益を確保するための料金設定です。コーディング料金が最低着手金額未満なら最低着手金額を、上回っている場合はコーディング料金を支払う仕組みです。作業量の少ない案件は割高になることに注意してください。
ページ単位の料金(ページ単価×ページ数)
ページ単位の料金は、実際のHTMLコーディングに必要な費用で、ページ単価×ページ数で求められます。たとえばページ単価5,000円の代行業者に10ページ分のHTMLコーディングを依頼した場合、ページ単位の料金は、5,000円×10P=50,000円になります。
紙媒体は1ページのサイズがA4やB5などと決まっているのに対し、Webサイトのサイズには統一された規格がありません。そのためHTMLコーディング代行業者はそれぞれ独自に1ページとみなすサイズを設定しています。縦長のページは、規定幅を超えるごとに別ページとしてカウントされるので注意が必要です。
極端な例ですが、縦幅6,000pxのHTMLコーディングを依頼する場合、1P=3,000px=3,000円の業者なら2ページ扱いで6,000円、1P=6,000px=5,000円の業者なら1ページ扱いで5,000円になります。
LPに限らず縦長デザインのHTMLコーディングを依頼する場合は、ページ単価だけでなく、1ページと見なされるサイズもチェックしましょう。
ちなみに大量のページを依頼する場合は「ボリュームディスカウント」といって、ページ数が増えるごとに適用される割引が設定されていることもあります。
オプション料金
オプション料金は、文字通りオプション扱いとなる作業に対して発生する費用です。どのような作業をオプションとして扱うかはHTMLコーディング代行業者によって違いますが、一般的には動的な演出の実現やお問い合わせフォームの実装、CMSの導入などが該当します。
オプションと一口に言っても、案件ごとに作業内容はまちまちです。そのためオプション料金は「応相談」とされていることがほとんどです。
大量のシンプルなページよりも難易度が高い開発を含む少量のページの方が、コーディング料金が高くなることは珍しくありません。複雑な開発には工数が多くかかるだけでなく、技術力があるHTMLコーダーの人日単価が高いからです。
特急料金
通常より短い納期で仕上げるためには、HTMLコーディング代行業者が残業や休日出勤して作業にあたったり、他の案件を止めて割り込み対応したりする必要があります。
特急料金は、コーディング料金の全体に対して割増率が設定されている場合が多いのですが、実作業に携わった人日分をプラスするケースもあります。
コーディング料金は作業量(工数)に応じて決まる
コーディング料金に含まれる費用には、着手料金に該当するもの(ディレクション費、基本料金)と実作業に必要なもの(ページあたりの料金、オプション料金、特急料金)があり、最も大きな差につながるのがオプション料金であることがわかりました。
繰り返し述べてきましたが、HTMLコーディング代行業者がコーディング料金を決める基準は「作業量(工数)」です。つまりHTMLコーディング代行業者に任せる作業を減らすと、コーディング料金も安く抑えられるということです。
完全データを入稿する
入稿データが完全に近いほどHTMLコーディング代行業者の作業は少なくなります。構成書やワイヤーフレーム、デザインデータの完成稿を用意するのは基本で、Webサイトに掲載する情報をまとめ、テキストや画像も使用できる状態で提出すれば、ほぼコードの記述とチェックだけに作業を絞ることができます。
さらに完全な入稿データとは別に、サイト管理表やサイトマップを用意するのが理想です。ページ構成の確認やファイル名を検討する手間が省けます。
スマホデザインをお任せで作ってもらう
現在のWeb制作ではスマホ対応が必須です。レスポンシブサイトを作る場合でも、スマホとPCのサイトをわける場合でも、複数のデザインが必要になることには変わりありません。
社内にデザイナーがいるHTMLコーディング代行業者しか対応できませんが、PC用デザインのみを用意して、スマホのデザインはお任せで作ってもらうという方法もあります。費用は通常のHTMLコーディングよりかかりますが、発注者がデザインデータを提出するのを待たずに作業を進められるため、プロジェクトのスケジュールが押しているときにはお願いしてみるのも良いと思います。
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基本ページのデザインをもとに下層ページをお任せで作ってもらう
たいていのWebサイトはトップページと複数の下層ページからなります。サイトの顔であるトップページを基準に下層ページのデザインや構成が作られ、下層ページ同士は同じデザイン・構成を流用できることも多いです。
HTMLコーディングを依頼するにあたって、全ページのデザインを用意する必要はありません。トップページをしっかり作り込んで下層ページのデザインはお任せしたり、下層ページの中でも基準となるページだけデザインを用意して後は流用で対応したりという方法もあります。
最低限のデザインがあればテンプレートの組み合わせで対応してくれるHTMLコーディング代行業者もあります。
ただしこれもスマホをお任せで作ってもらうのと同じで、対応可能なのはデザインができる代行業者に限られます。原則的にHTMLコーダーは完全なデータを必要としていますし、デザインを含む依頼は断ることが多いので注意が必要です。
まとめ:現場の工数(作業量)を減らす工夫を
コーディング料金は工数(作業量)によって決まります。基本プランに含まれない作業が多い場合や、複雑なコーディングや難易度の高い開発が求められる場合は、工数が増えたり、能力の高いHTMLコーダーが必要になったりといった理由でコーディング料金は高くなります。
コーディング料金を抑えるためには、Webサイトに実装する機能を削ったり、入稿データをなるべく揃えるなど社内でできる作業を社内でこなして、HTMLコーディング代行業者の工数を減らしたりする必要があります。